〼(ます)健の備忘録

置き去りにしてしまいそうな好奇心を残せたら良いな。

箱根区間発表と変更予想

 今回も、箱根駅伝の1次区間エントリーがあったので、これらを表でまとめた上で、変更予想を簡単にしていきたい。

【表の凡例】

赤:留学生および今期のエース(独断により選定)

黄:今期の大学駅伝・箱根予選会に出走した選手

緑:上記に当てはまらない選手

二重線囲い:山区間経験者

 

【前回1〜5位】

 この中で比較的順調にオーダーを組めているのが東洋大と駒大。東洋大はエースの相澤は2区、それ以外の主力も9区定方以外を往路に惜しみなく投入した。昨年度経験者の田中が補欠なのは気になるが、全員が本調子と仮定すると面白い。駅伝経験のない1年生がエントリーされている7区・10区に実力者の大澤と蝦夷森が入るのが自然か。駒大は例年の傾向どおりエースを1区・2区でロケットスタートの構え。山区間の経験者も順当にエントリーされた。往路にもはやエースの田澤と、前哨戦で好走した小林、復路は経験者の小島か、ハーフの記録をコツコツ伸ばした石川が入るか。10区も変更があるかもしれない。

 少し正攻法ではなさそうなのが東海大帝京大。2区にどちらかといえばスピードに定評のある塩澤が入り、今季エースに名乗りを上げた名取ら、駅伝経験者5人が補欠に入った。とはいえ選手層の厚さゆえ、特に問題は感じさせない。選手交代4名分は使い切るというコメントがあったのでフルに活用するのだろう。帝京は小野寺が往路に入るとしたら1区になりそうだが、1区が適正区間の選手とは言い難い側面があるので、作戦でなければ誰かが故障or不調、ということなのだろう。ただ、それ以外の点についてはロードに強い選手がずらっと並び、例年の帝京大通りの作戦が取れるだろう。

 様子を見に来たのが青山学院。順当にいけば1区湯原、4区吉田圭なのだろうが、吉田圭1区の可能性も残したオーダーとなっている。往路は耐え、7区中村から反撃に転じるオーダーが組めそうだ。

【変更予想】

東海:4区名取、6区市村、7区館沢、9区阪口

青山:1区湯原、4区吉田圭、8区吉田祐

東洋:7区大澤、10区蝦夷

駒澤:3区小林、4区田澤、7区小島、10区石川

帝京:1区小野寺、10区中村

 

【前回6〜10位】

 予想通りの正攻法で来たのが國學院。4年生の柱は去年と同じ区間、藤木、中西大、茂原のリザーブもどちらかというと「往路のもしも」に対応するためのものに見え、チームとして順調なことが伺える。中央学院も控えに駅伝経験者が多いとはいえ主力級に大きな抜け漏れがなく、変更のありそうな区間・ランナー共に正攻法に近い印象を受けた。今年は「シードの門番」以上のポジションが期待できそうだ。

 順天堂は少し変化球で来た。1区職人の野口が4区にコンバートされ、1区はエースの橋本、成長株の原田、ルーキー西澤のどれもがありえそう。一方で復路は例年通り上級生をずらっと並べる富士ができそうだ。

 やはり苦しいという印象が強いのが法大と拓大。法大は往路を現有戦力で最大限戦えそうな形を作り、拓大も当日交代を含めれば主力選手を全員起用できそうだが、全体的に力不足感が否めない。

【変更予想】

法政:7区増田、8区岡原、10区清家

國學院:1区藤木、4区中西大、9区茂原

順天堂:1区西澤、3区橋本、8区澤藤

拓殖:1区清水、3区赤崎、8区竹蓋

中央学院:3区小島、4区高橋、9区有馬

 

【予選1〜5位】

 本大会のナンバーワン策士・大志田監督率いる東京国際大学は、昨年度の「1区モグス」を伏線としてまさかの「留学生隠し」を行ってきた。とはいえ今大会は他大学の様子を見てもハイペースにはならなそうなため、素直に1区真船、3区ヴィンセントが鉄板だろう。ただし、「1区に留学生が来るかもしれない」というプレッシャーをかける効果は確かにありそうだ。他のメンバーについても長い距離に実績のある選手を素直に配置できそう。

 日体大創価は比較的素直なオーダーか。とはいえ創価は成長株の原富と主力の福田、ルーキー葛西のうち一人は往路を走れず、日体大は準エースの中川が10区と、少しずつ気になる点はある。

 神奈川・明治はそれぞれ平地で戦えるエースを山に回してきた。その分「花の2区」が経験の薄い選手になるのが気がかり。そして復路の陣容がかなり充実している点でも同じ。シード権争いの命運は2区・5区の選手の出来にかかりそうだ。

【変更予想】

東京国際:1区真船、3区ヴィンセント、6区菅原、7区丹所

神奈川:1区荻野、7区川口、10区安田共

日本体育:4区𢌞谷、5区藤本、8区大内宏

明治:2区手嶋、10区河村

創価:4区葛西、6区石津、7区福田

 

【予選6位〜10位+連合】

 色々とうまくいっていない部分がありそうなのが中央大学。往路が3枚替え前提の布陣、エースの森が7区と不思議な布陣になった。3枚替えができれば1区舟津・4区池田など経験者を中心にそこそこ強力で、2区川崎がハマればリターンも大きい。どうなるか。

 その他の大学はやりたいことができるエントリーなのではないか。筑波は予選会上位メンバー+大土手の往路は楽しみで、かつ復路に川瀬を残した。日大は松木3区が気になるが、ほとんど当日交代をしなくていいようなエントリーになっている。国士舘もW清水と長谷川、W加藤と補欠に入るが、調子の良い選手でカバーできるだろう。そして早稲田。序盤に中谷と井川のタレントを揃え、終盤はロードに強い選手が並ぶ。6区もスピードスター・半沢が降るのであれば面白い。

 忘れてはならないのが関東学生連合。順当ならば28分台4人で序盤4区間を固められ、かつ復路に麗澤の宮田を残せるため、シード権争いのラインでは戦えそう。山の人選はかねて予想されていた「5区吉井、6区外山」とは違う形になったが、これも期待大だ。

【変更予想】

筑波:3区猿橋、8区小林、9区川瀬

日大:3区樋口

国士舘:1区清水拓、3区長谷川、8区加藤雄、10区清水悠

早稲田:1区井川、3区中谷、9区新迫

中央:1区舟津、3区三浦、4区池田

連合:3区菅原、7区宮田