〼(ます)健の備忘録

置き去りにしてしまいそうな好奇心を残せたら良いな。

読書ログ 古典を読む①きっかけと夏の読み物

この夏、大学まで夢中になって読んでいた「古典を読む」ことを再開した。

きっかけは意外にもTwitterで「#この岩波文庫がすごい」のタグを見て、読書欲が再燃したのである。

 


では、なぜ古典を読むようになったのか。

 


大学の頃の教授がこういうことを仰った。

(昔の話なので、間違えている可能性あり)

--

何かを論じたり、説明するにあたっては、「確かなこと」を根拠としなければならない。

 


そして今を生きる我々にとって根拠とすべき確かなこととは、思考の末に生まれ、その時々の批評に耐えたものである。古典とよばれる文章群はそれに該当する。

 


ゆえに、古典を読むことは、自分が根拠として援用できる「確かなこと」のストックを増やす行為だといえる。

--

 


こういう理屈について、当時学生だった自分は半分くらいしか理解できていなかった。それでも有益だと信じて読んでいたらハマっていた、というわけである。

 


もっとも、就活やそのための勉強をしていたり、バイトやサークルに明け暮れていた時期、あくまでも「学問を修める者」としてのアイデンティティを確保するために読んでいた、というのも少なからずあるのだけれども。

 


小難しい話はここまでとして、これまでに読んだ本と夏の期間に読んだ本をいくつか紹介する。

 


【各項目について】各5段階

・読みやすさ:内容が理解しやすいか、さくっと読めるか

・読了感:読みごたえがあったか

 


<学生時代読んで特に印象に残った本>

デカルト方法序説

読みやすさ:5

読了感:5

自分の読書の原点となった本。

デカルトが提唱する思想の方法論を述べた上で、その際に立脚する「確かなこと」とは何か?という疑問にまで切り込んでいく一冊。

デカルトの思想はとかく「我思う、故に我あり」が一人歩きしがちな印象だが、そこに至るまでの過程をトレースすることができる。

文庫そのものは非常に薄いため、とっかかりとしては非常に手軽に読めるのも嬉しいところ。

 


マックスウェーバープロテスタンティズムの論理と資本主義の原理」

読みやすさ:2

読了感:5

「資本主義を生み出した思想とは?」という問いに対し、対象となるキリスト教の思想について、丹念に列挙、分析した上で、資本主義につながる教義をあぶり出した一冊。

1冊がかなり厚く、分析が丹念であるがゆえに論理を追いかけるのは骨が折れるが、現代の思想に根付く「資本主義」につながる人間の思想に触れることができる。

 


<2019夏に読んだ本>

マルクス・アウレリウス・アントニヌス「自省録」

読みやすさ:5

読了感:1

ローマ五賢帝の時代の「哲人皇帝」が残した、皇帝としての自分を律するための思想を著した一冊。

うたわれている概念の多くについては、今も世間一般的に「人間かくあるべし」と言われるような生き方に他ならない。が、こうした思想をまとめた本が今も読まれ名著とされるということは、それだけ「人間かくあるべし」は早い段階から確立された思想のフレームで、かつその実現が難しいことを示しているのだろう。自分としても、ページをめくるたびに後ろめたさを感じてしまい、読了感としては最悪で「ずっと哲人皇帝に説教を受けた感覚」さえ覚えた。

 


美濃部達吉憲法講話」

読みやすさ:3

読了感:3

美濃部達吉による連載記事集の形をとり、大日本帝国憲法の解釈、運用についてこまやかな解説が加えられた一冊。参議院選挙を前にして、読んでおきたいと思ったので選択。

大日本帝国憲法日本国憲法で相違が多くあるために現実に照らしてどう、といえる部分は少ないが、憲法および三権のありかた、天皇の立ち位置などに関して細やかな解説がされていた、いわば教科書的な印象を受けた。ただ、国民の「参政権」への考え方(とかく政府任せにして、国政への不参与を決め込む態度)に関していえば、今も昔もものの本質は変わらないんだなあ、と思わされる。

 


アラン「幸福論」

読みやすさ:5

読了感:2

「幸福」というテーマに基づきアランが著した短編93編をまとめた一冊。「#この岩波文庫がすごい」で見つけて読んでみたくなった本。

内容としては、理性により感情を相対化しコントロールする手法を使ってマイナス感情を切り離すやりかた(現代風にいえば「内省」と呼ばれるもの)に基づいた楽観主義思想の紹介、というのが妥当かと。ストレス・マネジメントに関する実用書のような印象を読んで受けた。

形式としては、具体的なケースに徹底して即していて、かつ短編に分けられていることから読みやすい。一方で、読むときに一息いれやすいので、何かの合間にちょっとずつ3週間かけて読むという形の読書になってしまい、全体的に間延びした感覚もあった。(これは個人の問題の域を出ないのだけれど)

 

こんな形で熱いうちにブックレビューを書き留めていくことで、読書体験を血肉にできると信じ、今回は筆を置くこととする。

日本選手権にみる研究課題。

 今年の日本選手権も見所がたっぷりとあって面白かった。しかし、今回の記事はレビューではなく、陸上に関わる「研究課題の提起」に記事を使いたいと思う。小難しい話になってしまうが、お付き合い願いたい。

 

ーー

・「超高校級」高校生のメカニズム

 今年の日本選手権は、高校記録で優勝し、絶対王者・川元奨を破ったクレイアーロンや、100mを制した御家瀬を筆頭に、例年以上に「超高校級」のアスリートの活躍が目立った。

 とは言え、こういった動きは陸上界では比較的良くある光景であり、そして「選手の早熟化」がその度に取りざたされている印象をうける。

 しかしもう一つ、今年は「超高校級の復活」が印象的だった。その筆頭が、悩める女子100mの元「超高校級」土井の2位入賞。これを考えると、「超高校級」の選手に時折言われる「選手の早熟化」という言説の妥当性も疑わしくなってくる。

 というところで、「超高校級」の選手を取り巻く育成と環境の変化、パフォーマンスの変化に相関はどのくらい、どのような形であるのだろうか。これがまず気になったところである。

 

・報道の偏重はあって然りなのか

 日本選手権について、今年は「男子スプリント」ばかりが注目されていて、他の種目についてはあまり触れられていなかったような印象を受ける。放映権を持っているNHKでさえ、当日行われた中長距離種目の決勝レースハイライトより前日行われた男子100mのハイライトを優先した。長距離、ロングスプリント、投擲などそのほかの種目の魅力についてもある程度理解している自分からしたら、直感的には「陸上競技の注目が男子スプリントに歪に傾いている」という印象を受けた。

 とは言え、冷静に考えれば、いま男子スプリントが、高校野球箱根駅伝が担っている裾野の拡大手段としての役割を担っているとすれば、またメディアがこうした役割を自覚しているのならば、この現状も悪くないのかもしれない。現に「陸上選手」は子供の憧れとなり、かくいう自分も朝原に憧れて陸上部の門を叩き、そこで色々な種目に出会い400mを選んだという過去があることを思い出した。

 メディアによる報道の形と意識のされ方、そして陸上競技を志した人のきっかけを丹念に検証することで、「男子スプリント」にフォーカスした今の報道の是非がわかるのではないだろうか。

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 といったところで、課題だけおいておきながら検証をしないのは無責任だと思いつつも、ブログ読者と未来の自分に向けて2つの研究課題を残し、筆を置きたいと思う。

関東インカレ予想@2部

 次は2部。慌てて予想したので素人予想混ざってるがご愛嬌ということで。

 

2部1500m〜日本人上位争いは誰にでもワンチャンスが期待できる〜

 

1位 カヨウキ(桜美林

2位 生方(青山学院)

3位 前川(東京国際)

4位 齋藤(上武)

5位 石川(拓殖)

6位 鹿居(亜細亜

7位 中倉(青山学院)

8位 大上(東京国際)

 

 優勝は満場一致でカヨウキだろう。この留学生は文句なしで「超学生級」の実力を有しているとみる。そのため、独走での優勝は間違いなさそう。そして、日本人トップ争いはカヨウキを「無視して」進むことだろう。そうなれば、そこまでのハイペースにはならないはずで、それを前提に順位を予想してみる。

 ローペースからの末脚勝負となれば、有利なのは青山学院のディフェンディングチャンピオン、生方だろう。出雲駅伝でも活躍したスピードに期待。そして、ローペース基調となればレースの勝ち方を知る前川、齋藤あたりの前回入賞組が上位をキープするのでは。

 ルーキーは、もともと1500mに定評のある東国・大上と好調の青学ルーキー、中倉が上位に割って入るのでは、と予想した。

 

2部10000m〜留学生は2強、日本人争いは「着くか、離れるか」〜

 

1位 キサイサ(桜美林

2位 ムイル(創価

3位 中村大聖(駒澤)

4位 ワンブア(武蔵野学院

5位 浦野(國學院

6位 鈴木(青山学院)

7位 伊藤(東京国際)

8位 藤木(國學院

 

 優勝争いを牽引するのは留学生なのだろうが、2部10000の留学生に関しては超学生級のキサイサ、ムイルの2人に絞られるのではないだろうか。特にキサイサは昨年も他を寄せ付けない圧勝劇を見せており、間違いなく優勝候補大本命。残り2人についてはワンブア、キプリモは日本人上位クラスであり、入賞ラインでの争いを演じると予想できる。

 日本人上位争いについてだが、2部は毎年「留学生につく選手vs離れて日本人上位集団で手堅く戦う選手」となりがちな印象がある。今年に関しては、間違いなく國學院勢はつくだろうし、駒沢の大聖もつく可能性がある。一方で東国の伊藤、青山学院鈴木あたりは日本人上位からあがる戦い方をとるだろう。今回については、ワンブアら日本人上位クラスの留学生をうまく使える可能性があり、そういった意味では「つく」側の戦術が優位をとると考える。

 

2部3000mSC〜2トップは揺るがず、シンデレラボーイ候補は?〜

 

1位 荻野(神奈川)

2位 吉田(中央学院

3位 原田(東京国際)

4位 西方(神奈川)

5位 上土井(亜細亜

6位 石井(流経)

7位 西久保(青山学院)

8位 大西(駒澤)

 

 1位2位は揺るがないだろう。タイムも実績も抜けている荻野と、関東インカレのこの種目から3大駅伝出走につなげた吉田。ここ2人は実力が違う印象がある。もう一人の表彰台は前回表彰台の西方を抑えて原田と予想。前回入賞者が基礎走力をとんでもなくあげて参戦とあって、期待値は高い。

 そのほか上土井、大西といった実績組に加え、ルーキーからのシンデレラボーイ候補にはインターハイで勝負強さを見せた西久保を推したい。高温の中でのレースになりそうなのも追い風か。また、2年目の飛躍という意味では流経大、石井にも注目したい。

 

 

2部ハーフマラソン〜優勝争いは多摩川組の代理戦争〜

 

1位 土方(國學院

2位 山下(駒澤)

3位    星(帝京)

4位 小森(帝京)

5位 吉田(青山学院)

6位 有馬(中央学院

7位 国川(麗澤)

8位 竹石(青山学院)

 

 この種目の優勝争いは大八木監督率いる駒澤を中心とした大学陸上界連合「多摩川会」に属する駒澤、國學院、帝京のエースの激突に注目か。積極的なレースが売りの土方、星の2人がレースを支配し、山下、小森が虎視眈々と上位を狙う展開になるだろう。帝京の2人は上位進出するも、地力で勝る土方、山下がさらに上をいき、かつ春から好調を維持している土方が優勝するのではないか。

 入賞争いはなんだかんだ青山学院勢が存在感を見せるほか、例年この大会にバッチリ合わせてくる中央学院、有馬も入賞争いに加わるだろう。躍進枠は麗澤・国川。厳しい条件下はスタミナタイプの国川にとって追い風となるだろう。

 

2部5000m〜とんでもないレベルの留学生決戦〜

 

1位 キサイサ(桜美林

2位 カイオキ(桜美林

3位 ビンセント(東京国際)

4位 キプリモ(日本薬科)

5位 浦野(國學院

6位 島貫(帝京)

7位 レメテェキ(拓殖)

8位 安田(神奈川)

 

 留学生強すぎませんかね…?超学生級のカイオキ、キサイサ、ビンセントに加え、キプリモ、レメテェキといった新顔留学生も5000mでならば脅威になるだろう。入賞ラインの過半数が留学生になることも十分に考えられるだけに、これからは各大の留学生についても追っていく必要が増してくるのかも…

 日本人では調子が良くかつ留学生のハイペースについていける選手、ということで3人。浦野、島貫の2人は絶対的なスピードがあり、調子もまあまあ良さそうだ。そして入賞最後の椅子に好調、神奈川安田が滑り込むと予想。

 

関東インカレ長距離予想@1部

 直前に迫った関東インカレについて、簡単にだが予想記事を書いてみる。まずは1部長距離5種目から。

 

1部1500m〜ストップザ絶対王者の急先鋒は身内だった?〜

 

1位 館沢(東海)

2位 吉里(駿河台)

3位 飯沢(東海)

4位 河村(明治)

5位 中谷(早稲田)

6位 舟津(中央)

7位 木村(東海)

8位 樋口(日大)

 

 この種目優勝大本命はもちろん館沢(東海)…だと思われたが、春のレースで同大の飯沢が館沢相手に2連勝。それも「館沢が仕掛ける前に飯沢が仕掛けて、そのまま勝ち切る」という記事があり、ゲームメイクのセンスも非凡だと感じさせた。このことを念頭に予想してみる。

 まずレース展開として、飯沢が完璧なゲームメイクで館沢を破ったことを受け、館沢が「最初からポールをとってハイペースでねじ伏せる」レースを選択する可能性がありそうだな、と感じた。そしてそうなれば、ハイペースについていける自信と状態の良さを持つ選手が上位に来るのではないか?と予想できる。そこで春から好調の吉里、河村、中谷が上位に来ることと、実績があっても直前の調子に疑問が持たれる舟津、野口、半澤といった選手がそこまでいききれない、という予想を立てた。

 1年生がいきなり出てきて入賞することも多いこの種目。先述の飯沢に加え、春から多くのレースに出場し調子も悪くなさそうな樋口が入賞すると予想。

 

1部10000m〜伝統校の新留学生に注目、日本人は本命不在〜

 

1位 ヴィンセント(国士舘

2位 ドゥング(日大)

3位 ムルワ(山梨)

4位 ジェームズ(駿河台)

5位 太田智(早稲田)

6位 荻久保(城西)

7位 藤曲(順天堂)

8位 塩澤(東海)

 

 優勝争いはやはり4人の留学生により展開されるのではないだろうか。今回の10000mに出場する留学生の実力のイメージとしてはヴィンセントが超学生級、ドゥング、ジェームズが日本人学生最上位クラス(=全盛期村山謙太くらいのイメージ)、ギトンガが日本人学生上位クラスという印象だろうか。ムルワは未知数な部分が多いが、レースレポートをみるにドゥング、ジェームズと同等には走れそうか。

 日本人トップ・入賞争いについては、どの選手にも不安要素があるので混戦になりそう。ただ、留学生争いのレベルが上がっていることと上位選手の調子を考えると留学生に食らいついて後半も粘るパターンをとるよりは、日本人上位グループを形成して後半に拾ってく方が、今回は上位につけそうという予想を立てる。こうした戦術を取りそうな選手のうち、復調自己ベストをマークした太田智と荻久保、春好調の藤曲が入賞するのではないか。8位の塩沢は前半から留学生に挑んでなんとか粘り切る走りはできそうだ。

 

1部3000mSC〜3連覇の敵はポテンシャルお化けの2選手〜

 

1位 ジェームズ(駿河台)

2位 青木(法政)

3位 阪口(東海)

4位 小室(東洋)

5位 吉田(早稲田)

6位 田辺(法政)

7位 山本(城西)

8位 人見(法政)

 

 法政青木の3連覇に赤信号が灯ったか、という印象。その要因はまさかの3障エントリーとなった駿河台の留学生・ジェームズと東海「黄金世代」でも随一の能力を持つ阪口のエントリーである。今回は基本走力が高いジェームズを優勝と予想してみたが、ポテンシャルの高い阪口、そして勝手知ったる青木の、誰が優勝してもおかしくないだろう。

 それ以下は実績のある実力者が順当に勝ち上がるだろう。入賞常連の小室、吉田、トラックに強みを発揮する城西の山本あたりか。そして勢いのある法政大学3000mSC軍団。田辺、人見にも勢いがあり、トリプル入賞は十分に期待できる。

 

1部ハーフマラソン〜東海「ロード組」の牙城を崩せるか〜

 

1位 ドゥング(日大)

2位 西田(東海)

3位 坪井(法政)

4位 名取(東海)

5位 松尾(東海)

6位 鼡田(国士舘

7位 矢野(中央)

8位 難波(順天堂)

 

 例年東海大学のロードを重点的に鍛えた「ロード組」が存在感を発揮するこの種目。今回も山登りの西田、故障の疑いがあるものの焼津ハーフで圧巻の優勝を果たした名取、ユーティリティ松尾の3人の実力が抜けていて、今回もトリプル優勝はほぼ確実だろう。

 ただし、優勝争いとなると2人が立ちはだかるだろう。一人は日大の留学生、ドゥング。学生ハーフでも好走しているのが印象的。そしてもう一人が法政の主将、坪井。神奈川マラソン青梅マラソンと連続好走しており、昨年度の大畑と同様上位進出が期待できる。

 入賞ラインは混戦だが、実績のあるステイヤー難波に加え、サプライズ枠として国士舘のタフネス山登り主将・鼡田と中央のホープ・矢野を予想した。とはいえ暑い中での実施が多く荒れやすいので、予想外の選手が上がってくることもあるだろう。

 

1部5000m〜学法石川コンビが留学生の牙城を崩すか〜

 

1位 ヴィンセント(国士舘

2位 ムルワ(山梨)

3位 阿部(明治)

4位 相澤(東洋)

5位 ジェームズ(駿河台)

6位 鬼塚(東海)

7位 中谷(早稲田)

8位 ギトンガ(国士舘

 

 この種目は複数種目掛け持ちの選手にとっては疲労との戦いになるだろう。また、阿部と相澤は日本選手権からの連戦となる。それでも、留学生と阿部、相澤が優勝戦線にいるのでは、という印象。そのため、上のような予想順位になった。実力最高クラスで2種目出場のヴィンセント・ムルワがワンツーになることはほぼ確定的か。阿部・相澤・ジェームズは上2人に比べれば疲労があることが予想できるのでこの位置。

 入賞ラインについては実力者の鬼塚、中谷に加え、もう一人の国士舘留学生・ギトンガが意地を見せる格好になると予想。

 

 

「寛容」であること

 社会人としての生活が1年たち、その中で仕事をしていく中で、色々思うところもあり、久しぶりにちょっと理屈っぽいことを書いてみる。

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 自分はいま、仕事の都合で離島にいる。

 

 離島の生活というのは、とにかく店じまいが早い。

 24時間空いている店はなく、9時まで空いている飲食店や商店もほとんどない。それに、欲しいものがいつでも手に入るとは限らない。それでも、住めば都とはよく言ったもので、慣れてしまえば「それでも困らない」という発想に、1年で至った。

 それに、こういう生活、困ることだけではない。多少不便であることの反動だろうか、夜や休日に余暇を満喫し、文化活動やスポーツで楽しむ島の人の群像を、1年で見てきた。そしてそういった活動は、自分を高めること、全く知らぬ他者と交流する契機になること、といったメリットがあるように思える。幸い、自分もそういう「余暇を満喫できる」環境にいる。

 

 ここで感じたこと。それは不便を享受すること、もっといえば、不便や不都合に寛容であること、これが、人を豊かにするのではないだろうかと、自分は思うのだ。

 

 最近、ヤマト運輸セブンイレブンで過剰なサービスを廃止している動きがあるが、これは、不便なことや不都合なことに「寛容でない」風潮が為にシステムが変調を来し、それがまずい、と感じたがための不便への回帰といえるのではないだろうか。このことが、どういう結果を生むかはわからない。ただ、こうした「不便への回帰」に、社会が寛容であることを願ってやまない。それが社会にとっていい影響をもたらすと、自分は確信してやまない。

 

 もっとも、まだ根拠のないフィーリングだけのたわ言なのだけれども。

駅伝ファンになったきっかけの振り返り

 めぼしい駅伝も終わってしまったこともあるので、閑話休題という意味で「なぜ自分が陸上長距離の追っかけにハマってしまったのか」についての自分語り記事を書くことにした。皆様少しだけお付き合いくださいませ。

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 はじめて箱根駅伝を観戦したのは、高校1年の頃。部活で陸上(短距離)をしていたこともあって、これまで興味もなかった箱根駅伝を親戚と観に行った。1区を品川駅周辺で観ていたが、集団が一瞬通過するのを観るにとどまり、結局この時も駅伝の面白さはわからなかった。(ちなみに、沿道で上武大のスタッフらしき肩に話しかけられ、当時上武で主力を張っていた氏原健介を応援するようにお願いされたことはよく覚えていて、その縁で氏原はひそかに注目している選手の一人であったりする。最近は名前を見かけないが、まだ現役なのだろうか?)

 

 その翌年はテレビでずっと中継を見ていた。そこで自分の印象に深い爪痕を残したランナーに出逢う。それが、國學院で5区を走った寺田夏生(現JR東日本)であった。前年コースを間違えたことで有名になったというのもあるが、鬼気迫る表情で天下の剣を攻略する姿に、筆者は直感的に惚れた。

 

 それ以来、寺田の個人成績や、國學院というチームに注目するようになる。このころの國學院は、選手層が薄いものの、ドンピシャの調整と采配で2年連続のシードを獲得している、応援しがいのあるチームだという印象だった。自分が進学校の陸上部出身だったこともあり、「ガチガチのエリートばかりでなくてもうまくやればいい結果が残せる」を体現するチームに魅力を感じていたところもあったのかもしれない。(ちなみに、さらに翌年については、受験勉強でそれどころではなかったのだが。)

 

 90回箱根駅伝の年度以降、浪人時の息抜きとして記録会の成績を追ったり、その中で他のチームやOB、新入生にも注目の範囲を広げたりしていたこともあり、その延長線上でどんどん「陸上長距離・駅伝」というコンテンツそのものにのめり込んでいった。

 一方で、一番応援していた國學院というチームはこのあたりから箱根本戦ではシード争いも蚊帳の外という状況が続き、予選落ちも経験し、ファンとして心が苦しい時期が続いた。特に3区で下位に沈むことが多い印象があって、勝手に「國學院遊行寺の呪いにかかっている」「お祓いしろ」というツイートをよくしていたものだった。それでも、高校時代無名な選手が急成長して、駅伝で区間一桁で走ることも多かったので、そのことに応援しがいを感じていた。その分、「往路で戦える」國學院を久しぶりに観た去年の段階でとてつもないワクワク感を感じていたし、今年の往路3位、7年ぶりのシード権という結果に感涙したものだった。

 

 そんなわけで、「陸上長距離・駅伝」というコンテンツにハマって5年経ったのであった。そして去年、自分の中だけで色々妄想して楽しむだけでなく、色々発信してみたいな、と思い駅伝予想ブログも始めてみた。

 これからの目標は、何か「独自のコンテンツを持つこと」。陸上長距離、それに限らずスポーツに関するブロガー・ツイッタラーには独自の強み、コンテンツがあるイメージがある。自分も、陸上長距離ファン界隈にあって唯一のものを持てるようになりたい。そう決意を新たにして、振り返りの執筆を終えることとしたい。

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 今の所更新ペースは控えめですが、今後とも、ご愛読いただけると幸いです。

都道府県駅伝入賞予想

 明日に迫った日本長距離の「オールスターゲーム」、都道府県駅伝について、軽く入賞予想をしてみる。

 

1位予想:福島

小指−藤宮−阿部−横田−松山−宍戸−相澤

 今の所実力が頭2つ分くらい抜けてる印象がある。高校生区間都大路3位の学法石川区間賞・日本人トップをとったメンバーを固め、中学生も「体育界TV」で下田Pを追い詰めた藤宮をはじめ強力な面子が揃い、何よりも一般も27分大ランナーの阿部と「藤田越え」の相澤の二門大砲を揃える、と、死角がほぼ見当たらない。一つ気になる点があるとすれば、高校生・学法石川組のメンバーの組み方。1区に都大路最短区間の小指、4区に都大路4区の横田という配置から、横田のピークアウトを心配させること。しかしそれでも、優勝候補に変わりはないだろう。

 

2位予想:愛知

中倉−吉井−山口−近藤−大上−吉村−服部勇

 駅伝大国として名を馳せ、「チーム愛知」での都道府県駅伝優勝を狙う愛知が、今年は充実の布陣を組んできたな、という印象を受けた。とにかく7区の服部が7区のランナーの中では最上位の実力者で、去年の設楽のように多少のビハインドは取り返せるのが最大の強み。もちろん6区までも強力な布陣を揃えていて、高校生も3枚揃っていて、特に1区の「都大路を知らない実力者」中倉は今年のメンツであれば区間賞候補に名を連ねるだろう。

 

3位予想:長崎

扇−吉浦−的野−林田−花尾−山下蓮−山下一

 このチームは何と言っても高校生三本柱の扇、林田、花尾の3人で大きく稼げるのがストロングポイント。特に「都大路を知らない実力者」の中でも最上位の実力を誇る林田、花尾の2人に注目したい。一般区間でも短い区間で実力を発揮するMHPS的野が出入りの激しい3区に入り、あのEkidenNewsさんに胆力を認められたステイヤータイプの実力者、駒大2区の山下がアンカーを務める。と、とにかく適材適所の配置ができている印象が強いため、上位に予想した。

 

4位予想:千葉

石井−柴田−佐藤佑−梅本−佐藤一−斎藤−蜂須賀

 入賞争い常連のこのチームも、今回の布陣は「抑えるべき区間に強い選手を配置できている」印象を受けた。特に都大路1区2位の佐藤と、ニューイヤー駅伝のエース区間で7位と健闘した蜂須賀が5区7区にいるということで、後半に追い上げが期待できること、それに伴い前半区間の走者がリラックスして走れるのではないか、という効果も期待できる。個人的に4区の梅本はサプライズ的な選出だが、市船の安田や流経大柏の中村を差し置いてのエントリーということで、調子はいいのだろうから期待したい。

 

5位予想:群馬

北村−塩原−塩尻−石田−大澤−堀口−牧

 オーダー発表前は優勝候補とされていたチーム。しかし、日本選手権入賞者で箱根駅伝2年連続1区区間賞と爆発力のあるランナー、西山が抜けたことにより少し評価を下げた格好になった。それでも高校生区間都大路に出場した樹徳高校の主力2人と昨年の都道府県駅伝で驚異のごぼう抜きを見せた石田がいて、何より箱根駅伝2区で三代の記録を塗り替えた塩尻がいることが大きい。西山の代役、牧も、ニューイヤーで競り合いに強いのは実証済み。全てがうまくハマれば優勝も十分にあるだろう。

 

6位予想:長野

服部−山崎−桃澤−宮内−松崎−吉岡−中谷

 今年は佐久長聖組があまり調子良さそうに見えなかったこともあり下位に予想したものの、ポテンシャルは十分上位クラスだと思う。特に1区服部の調子が都大路に比べてどうか…というのが焦点になるだろう。それと3区を走る「2代目・最強市民ランナー」の桃澤の走りにも注目。

 

7位予想:広島

梶山−小江−吉田−倉本−中野−堀出−藤川

 メンバーだけ見れば、特に差がつきやすい高校生・一般区間に実力者を配置できていて強い印象を受ける。特に3区の「区間賞男」吉田と7区の27分台ランナー・藤川の2枚は強力。…なのだが、チーム広島はどうにもこの大会に向けた調整が苦手らしく、特に1区で下位に沈む展開が多いので、少し評価は低めに予想した。

 

8位予想:京都

三浦−村尾−大塚−赤星−若山−宮本−阪口

 今回のボーダー予想。宮城と迷ったが、一般区間アンカーの阪口の力量を考えると京都に分があるのかな、と。洛南の2年生三浦と赤星、そして一般も3区伸び盛りの大塚、そして箱根優勝の立役者の一人、阪口が強力なためいい位置につけるだろう。5区の若山は未知数だが、5区に配置されたあたり相当調子が良いのだろう。この走りにも注目。

 

番外編:北海道(10位予想)

杉本−本間−小松−村上−藤本−櫻井−小椋

 3区のランナーが金栗杯をとってしまったために、おそらく注目されるであろう北海道チーム。今回はその小松が絶好調を維持しているという前提で、3区で入賞争い集団の位置までせり上がり、入賞に肉薄すると予想。高校生については、杉本と藤本は実力者だが、4区の村上が未知数の要素であり、札幌山の手の実力者、清水上の不在が懸念事項となるだろう。それでも、20位付近をうろついていた近年よりはカメラも回り、見せ場も増えると予想する。

 

 以上、手短ではあるが予想記事、