〼(ます)健の備忘録

置き去りにしてしまいそうな好奇心を残せたら良いな。

読書ログ『スポーツ業界の歩き方』その① スポーツの価値

 これまでも少しスポーツに関する考察記事を書いてきたが、これからは本を読んで、その感想を述べるっていうこともやっていきたいな、と。

 

 まず1冊目。河島徳基『スポーツ業界の歩き方』。

 

 元駒大駅伝部の神屋さんがTwitterで紹介していて、それで気になって購入。それで今日夜から読んでみたのだが、第1章「スポーツの価値をどうお金に変えるのか?」という章だけ読んで、色々思い出すことがあったので、鉄は熱いうちに、ということですぐ記事にすることにした。

 

 この章で河島さんは「スポーツの価値」を様々な点(教育的価値、遊びとしての価値など)から評価して、この「価値」をお金にする、というのがスポーツビジネスであることを説いていた。

 

 ただ、卒業論文で地域スポーツを取り上げ、その論文批評会に際して「同じような価値のあるものの中から、スポーツを特別視していることはないか」という旨のレビューを教授から受けた自分からしたら、はじめは、さも当然のもののように「スポーツの価値」を列挙することに、むず痒さを覚えたのである。人脈や遊びのためのツールであれば、スポーツでなくても、将棋でも、碁でも、ゲームでもいいはずなのだし、教育としても、エンターテイメントとしても、スポーツ以外にもほかの候補はあるはず。こうした「価値」を検証、ないし参照することは必要だと思っている。

 

 とはいえ、こうした検証の有無を考えなければ、スポーツの持っている「価値」の幅が非常に広いこと、そしてそれがビジネスとしても、それ以外の面でも、大きな力を持っていることは確かなことなのではないかと。「ランニング」というスポーツひとつとっても、健康に良いのはもちろんのこと、市民ランナーネットワークや、ファン・ネットワークでの仲間集めもでき、さらに「大学駅伝」「男子100m」などのモンスター・コンテンツを抱えている。といった具合。こうした競技の力、コンテンツが持つ力などを、どのように統合して、どのように生かすべきなのか。これについては、本の続きで言及があるのかもしれないので、読破したらまた記事にしたいと思う。