全日本大学駅伝展望〜シード争い大学編〜
昨日からの連載として、次は「シード権獲得を狙う大学」を分析してみる。
シード権±1分以内の大学(≒上手くやればシードが取れていたであろう大学)のオーダーを分析する。
--
國學:臼井18-浦野7-青木7-藤木8–江島8-茂原8-土方6-長谷6
法政:青木4-鎌田11-佐藤11-岡原9-狩野9–坂東6-土井8-大畑7
城西:西嶋15-荻久保5-大里10-服部11-中原11-ハゲ下13-鈴木10–金子8
明治:鈴木14-阿部6-三輪6-小袖6-村上6-斉藤6-角出7-佐々木9
神奈:山藤8-安田8-多和田12-北崎13-荻野12-森11-井手13-越川10
日大:横山6-武田10-野田15-鈴木16-松木16-北野16-ワンブイ11-阿部11
--
以上より、シード権を狙う上でも前記事(優勝・シード争いをする大学のオーダー)で述べた戦略が下のように形を変えて適用可能なのではないか。
①1区でいい位置につけ、2区のエースで集団から抜け出す
→①-(1)1区、2区でエース級を起用してシードラインに近い位置につける
③7区・8区に最低一人はエース級を投入する
→③-(1)長距離2区間どちらかにエースを配置しシードラインを離すorシードラインに詰め寄る
はそのまま有効な戦術になりそう。
その上で、昨年度の國學院や法政のように、3区〜6区でシードラインで踏みとどまれる選手層があれば、優位に立てそうだ。
以上のことを念頭に置きつつ、監督のこれまでの采配傾向も踏まえながら今回は「出雲駅伝から全日本大学駅伝に臨む大学」のオーダー予想を行なっていく。
○帝京大学
島貫–遠藤–岩佐–小野寺–星–橋本–平田–小森
前記事で紹介した5校(國學・駒澤・東洋・東海・青学)を食えるのではないだろうか。スピードに優れるエースを頭2枚に置き、エースになった平田を7区において勝負できる。出雲区間賞で注目を集めた小野寺は起伏のある4区。つなぎ区間は出雲から総替えがありそうだ。
○法政大学
坪井–鎌田–田辺–河田–清家–岡原–増田–青木
この大学は復帰したての主力はいわゆる「つなぎ区間」で起用する傾向があるので、坪井、岡原はこの区間で起用すると予想。そして1区で失敗した鎌田は経験のある2区でリベンジさせると予想。つなぎ区間は人見以外の出雲組で良いか。そしてロング区間は出雲記録会よかった増田に加え、満を辞して青木を起用できそうだ。
野口–橋本–清水–澤藤–小島–西澤–藤曲–小畠
1区はやはり定着を目指す野口、2区は出雲で叩き合いへの適性を見せた橋本でスタートダッシュを図り、3区は山区間経験者で状態を上げている清水。ここまででいい位置につけたい。エース候補澤藤が4区、つなぎ区間は調子のいい選手で繋いでロング区間。ロング区間はエース藤曲に加え、28分台でファンを驚かせた小畠を起用するのも面白いだろう。
○拓殖大学
清水–赤崎–吉原–竹蓋–佐々木–高橋–レメティキ–中井
この大学については前回大会の日大のような戦い方が参考になるか。序盤3区間は実績のある3人でいい位置につけ、出雲で結果を残した2人で4区5区を戦い、好調の高橋を6区で初駅伝経験。そして7区は大砲、8区はスタミナランナー中井を起用。レメティキ、中井でシード権に迫れるか。
川村–小島–青柳–吉田–石綿–城田–高橋–長山
何度か言及しているが、中央学院は1区を固定する傾向が強いので川村も1区、空いた2区には積極的な走りが光る小島の起用があるか。ロング区間にこちらも満を辞しての高橋起用ができそうで、もう一人はハーフマラソンから台頭した長山か。他の区間は実績のある青柳、吉田、石綿に加え、シンデレラボーイとして名を挙げた城田の起用があるか。