〼(ます)健の備忘録

置き去りにしてしまいそうな好奇心を残せたら良いな。

箱根駅伝区間予想⑤シード争い大学群2+学生連合

 ブログの編集もラストスパート。創価大以降の区間予想も上げていく。

 

創価大学

4年:築館、ムイル、米満

3年:石津、鈴木渓、鈴木大、原富、福田、右田

2年:嶋津、永井、三上

1年:葛西、新家、ムルワ、横山

区間配置予想】

葛西–ムイル–米満–福田–築館

石津–嶋津–永井–鈴木大–原富

 雑誌情報によると、各主要区間については「2〜3人で争わせている」ということであり、

・1区〜3区:米満、ムイル、葛西、ムルワ

・4区:福田、嶋津

が候補だという。そこで、1〜3区の並べ方は変則的な予想となった。というのも、以前のブログで挙げた「1区・阿部」によるハイペース展開になったとしても2区にムイルを置けば巻き返しができ、更に3区米満のスピードが活かせると考えたからだ。4区は今季の調子を鑑みて福田。とはいえ嶋津も主要区間の枠争いをしている選手、復路の、それも重要度が増してきている7区と予想。そして5区は満を辞して「登りに強い」と謳われた築館。

 復路は嶋津および6区を志願する石津はその通りに配置し、残り3人はロードで結果を残した実力者。8区に成長株の永井、9区は関東学生連合に出走経験のある鈴木大、10区もこれまた目下絶好調の原富とした。

 

筑波大学

5年:川瀬

4年:金丸

3年:大土手、児玉、猿橋、相馬、田川、西、渡辺

2年:伊藤、河合、杉山、山本

1年:岩佐、小林、福谷

区間配置予想】

西–金丸–猿橋–川瀬–相馬

小林–杉山–大土手–岩佐–伊藤

 往路については、チャレンジャー的立場であるぶん、箱根予選会成績上位者をそのまま並べたこのオーダーが一番手堅いか。ハイペースが予想される1区にチーム2番手の西、2区にエース金丸、3区に箱根予選会チーム3番手の猿渡、4区には3000mSCから台頭した川瀬、5区は学生連合での山登り経験者相馬。

 復路は迷ったが、6区は志願の小林と予想。そのあと7区、8区、10区は10000m記録挑戦会でいい走りを見せた杉山と大土手、伊藤、9区は箱根予選会チーム7番手、監督から能力を高く評価される岩佐とした。

 

日本大学

4年:金子、廣田、松木

3年:武田、野田、宮崎、横山

2年:橋口、疋田、山本

1年:岩城、ドゥング、樋口、松岡、八木、若山

区間配置予想】

横山–ドゥング–樋口–武田–疋田

宮崎–橋口–松木–廣田–金子

 往路に関しては見せ場を作れるであろう大学の一つ。1区はもはや「職人」とも言える横山。2区は説明不要のドゥング。3区にスピードのあるスーパールーキー樋口、4区は昨年もクレバーな走りを見せた武田、ここまでは実績、本人の希望共に異論のないところか。そして5区。ここは起用法の一貫しないところではあるが、山下り6区も含め日大の山は大抜擢がある区間。疋田が準備していると予想する。

 復路は昨年の「大抜擢」枠の宮崎で口火を切ることは既定路線だろう。7区は箱根予選などで粘った橋口でつなぎ、以降は勝負に転ずる区間。実力と実績を持つ上級生がこれまでも起用されてきた(松木、阿部、山崎一、山崎和など)ことから、松木、廣田、金子の3人の4年生で、ここ数年の日大の泣き所であった復路で攻めるオーダーと予想する。

 

国士舘大学

4年:石川、加藤雄、鼡田、福田

3年:加藤直、金井、孝田、杉本、曽根

2年:荻原、木樽、清水拓、長谷川、ヴィンセント

1年:清水悠、福井

区間配置予想】

清水拓–ヴィンセント–長谷川–木樽–鼡田

福井–清水悠–加藤雄–石川–福田

 2区ヴィンセント、5区鼡田は既定路線なのでここは固定でいいだろう。その他のメンバーについて考察していく。

 まず1区。創価大学と同様、2区に大砲を控えるぶん1区でチャレンジングな起用ができるのが強みの大学ではあるが、1年生の中軸・清水拓が先日の記録会で調子を落としているのが気がかり。そのため、ヴィンセントの周りの1区・3区は伸び盛りの2年生、清水拓および長谷川を起用。清水拓は箱根予選会で粘り、長谷川は10000m記録挑戦会で復活をアピールした。4区もこれまた2年生の成長株・木樽と予想。2年生トリオのアピール次第では往路で沸かせられるはずだ。

 復路、6区は調子も良くスピードのある福井に挑戦させ、7区は昨年ルーキーイヤーの長谷川が担当したため今年もルーキーの清水悠とした。ここからは例年どおり上級生、特に4年生でつないでいくと予想。8区は各種記録会でアピールに成功した加藤雄、9区はリベンジを期す石川、10区に有終の美を飾りたい福田とした。

 

中央大学

4年:岩佐、田母神、二井、舟津

3年:池田、畝、大森、川崎、矢野

2年:井上、手島、三浦、森

1年:小林、千守、若林

区間配置予想】

舟津–森–三浦–池田–畝

千守–川崎–大森–岩佐–田母神

 往路のメンバーは揺るがないだろう。スピードがあり復調傾向の熱血漢・舟津を1区に据え、そこからは箱根予選会上位者を適性どおりに配置した。2区は名実ともにエースになった森、3区は昨年胃腸炎で涙を飲んだものの今年28分大をマークした三浦、4区5区は好走経験のある池田・畝とした。

 山下りは「スピードのある1年生」の起用を明言していたため、春先から調子の良かった千守が起用されると予想する。そのあとの7区、ここは昨年度三浦が起用予定であったこともあり、実力者の配置が予想される区間なので、調子が上向きかつ昨年の箱根10区で好走した川崎とした。8区は今年台頭した大森でつなぎ、9区10区は地道に練習を積んできた上級生と予想。

 

⑥関東学生連合

4年:阿部(東大)、上土井(亜大)、武田(上武大)、宮田(麗澤大)

3年:大石(専大)、菅原(城西大)、森(東経大)、山口(東農大)、山田(日薬大)、吉井(大東大)、吉里(駿河台大)

2年:司代(慶大)、竹上(流経大)、外山(育英大)、船田(武蔵野学院大)、渡辺(山学大)

区間配置予想】

菅原–山口–吉里–上土井–吉井

外山–宮田–阿部–船田–渡辺

 これまで1区の出遅れが低空飛行に直結した学生連合。そのため、1区には強い選手を置きたいところ。そこで、城西大出身でスピードのある菅原を起用すると予想。10000mのタイムも28分半まで伸ばし、ピークアウトが少々怖いが期待できる。そこから4区まで山口、吉里、上土井と28分台ランナーを続けると予想。理想は第92回箱根駅伝の形だ。山については選手の希望どおり、吉井と外山になるか。特に吉井は高いポテンシャルを予選会で見せており「山の大東」健在をアピールしたいところ。

 復路は10000mの記録を伸ばした渡辺以外は箱根予選会上位者で固めた。特に7区・8区は繰り上げスタートで混戦になることが予想できるので、宮田・阿部と実力者で食らいついて、9区10区・伸び盛りの2年生につなげたい。

箱根駅伝区間予想④シード争い大学群1

 第3回は、シード圏を狙うチーム。とはいえ、シード権目標のチームはごまんとあるので、シード校→予選会校(今回は日本体育大学まで)とする。

 

拓殖大学

4年:赤崎、玉澤、中井

3年:青柳、石川、清水、松岡、吉原

2年:児玉、竹蓋

1年:江口、工藤、佐々木、関根、レメティキ、吉原

 

区間配置予想】

清水–レメティキ–赤崎–中井–竹蓋

江口–佐々木–石川–吉原–藤井

 この大学、エース級以外の情報がないのでわからない…その上監督交代により方針も変わっている可能性があるということで予想屋泣かせな点もあるか。念の為前年度までの傾向は

・往路のメンバーは可能な限り固定する、

・復路もメンバーは固定するが区間の固定はあまりせず、変更が多い。

 といったところか。とはいえ往路は今期の調子、実績を考えると往路のメンバーはこの5人で固まりそうだ。このうち、「山は新戦力」という雑誌の言葉を信じ5区竹蓋。どこまでやれるか。そしてどうも赤崎が1区にはこなさそうな印象をネットの記事でも受けるため、ラジニと合わせて2区3区と合わせて追撃する形になるか。残り2区間は1区に昨年度から経験を積んでいる清水、4区にステイヤータイプの中井と予想。

 復路は経験者の石川、吉原についてはシャッフルした配置とし、通年走れている吉原を重要度の高い9区とし、10区は上尾ハーフの結果から藤井が良いか。そして6区および7区はフレッシュなメンバーで、今季から主力に据えられている江口・佐々木とした。江口の方が実践からブランクがあるので山下りの準備をしているのだろうか。

 

中央学院大学

4年:有馬、大津、川村、城田、長山、藤井

3年:石綿、畝、高橋

2年:糸井、小野、栗原、戸口、吉田

1年:小島、武川

 

区間配置予想】

小島–川村–栗原–高橋–長山

武川–吉田–城田–有馬–石綿

 中央学院区間配置を語る上でまず欠かせない傾向は

・可愛い1年生にこそ旅をさせよ

ということだろう。そのため決まるのが1区小島および6区武川。1区の小島は積極果敢な走りができ、6区に関しても抜擢がある区間なのでこれまた野球部上がりの武川があるか。するともう一つの気になる区間配置構想「2区川村、4区高橋」も無理なく実現できそうだ。間の3区は復調を見せている栗原が有力か。往路残りの5区は「経験のある4年生」というコメントがあるので主戦力として重要区間を任されてきた長山がいいか。

 復路は9区に監督から「9区に回したい」というコメントがあった有馬。7区10区は経験者を続投か。特に7区はかつて海老澤太(現ラフィネ)が固定されていたこともあり吉田も固定されると見る。残った8区はアップダウンの激しい全日本1区で結果を残した城田か。

 

神奈川大学

4年:安藤、荻野、越川、古和田、日野、森、安田共

3年:井手、小笠原、北崎

2年:川口、西方、呑村、安田響

1年:鈴木、古市

区間配置予想】

荻野–越川–井手–北崎–小笠原

西方–安田響–川口–森–小和田

 これまで我那覇鈴木健吾、山藤と往路のメンバーは区間も含めて最大限固定してきた神大。今回も不調だなんだと言われながらも井手、越川の2人に関しては据え置きなのではないだろうか。そして昨年度復路で激走し、その後も実績を積んだ北崎が4区に入り、山区間はこちらも実力をつけた小笠原のリベンジか。往路の問題は1区、「荻野を山からおろす」プランもあるらしい、ということで荻野と予想。

 復路についてはわかりやすい特徴があり、

・9区、10区は上級生が多い

・8区は新戦力の区間

ということがある。ということで9区10区は森・古和田の箱根予選会でいい走りを見せたコンビと予想。その前6区〜8区は「2年生三銃士」と予想。6区は荻野と同じく3000mSC畑の西方、8区に10000m28分台で勢いに乗る川口、7区は今年主力の一角に名を連ねる安田響とした。

 

日本体育大学

4年:小縣、白永、中川、𢌞谷、山口

3年:池田、岩室、大内一、太田、亀田、嶋野、野上

2年:大内宏

1年:安達、藤本、盛本

区間配置予想】

池田–山口–中川–亀田–藤本

盛本–野上–大内宏–𢌞谷–太田

このチームの場合の区間配置傾向は

・選手の自主性が可能な限り重んじられる

・上尾ハーフがテストになることが多い

・復路は9区に経験豊富な選手、7区に遅咲きの上級生

といったところだろうか。そこから往路は固まる。1区2区は昨年から据え置き、3区4区は希望にそう形で中川・亀田。4区は𢌞谷も希望しているが、直近の調子を見ると亀田が優先されると予想。その𢌞谷は経験を買われ9区、というのが理想か。

 復路については7区にこれまた上尾ハーフで一気に出てきた野上、8区はこれまで中川、山口と若い主力が多くエントリーされてきたこともあり大内宏と予想。10区は傾向として読めないが全日本大学駅伝8区を任せられるなど長い距離で存在感を出している太田と予想。

 そしてワクワクできるポイントが5区6区、1年生の藤本、盛本と予想した。藤本は走力面では間違いなくチームトップクラス、どこまでやれるかに期待がかかる。そして藤本が目立っているが、6区を希望している盛本も楽しみなところ。

 

箱根駅伝区間予想③上位争い大学群

 急ピッチで予想記事第3弾。次は上位進出(目安として総合5位以上)を狙い、狙える大学として、法政、順天堂、早稲田、東京国際の4校の区間予想を行う。

 

①法政大学

4年:青木、岡原、佐々木、坪井、増田、松澤

3年:奥山、糟谷、須藤、田辺

2年:鎌田、久納、清家、守角

1年:河田、中園

 

区間配置予想】

田辺–鎌田–岡原–河田–青木

坪井–増田–久納–松澤–清家

 往路に関しては大エース佐藤のエントリー漏れ、加えて坪井の怪我(≒往路へのコンバートは現実的ではない)ということで、「こうならざるを得なかった」オーダー予想となった。2区の鎌田、5区の青木に異論はないだろう。この2人は今期のエースとして通年稼働していた。最後の舞台でも輝けるか。1区は前哨戦スピード区間で健闘した田辺、3区は経験者でスピードのある岡原、そして4区はいきなり河田の起用があるのではないか。出雲6区、全日本7区と単独そう、長距離区間でまとめたため十分に考えられそうだ。

 復路については

・7区、9区:実績のある選手、上級生

・8区、10区:新戦力、下級生

ということで、7区と9区は実績のある4年生の増田と松澤、8区と10区には今期の新戦力というべき久納、清家が起用されると予想する。

 

順天堂大学

4年:小畠、鈴木、高林、野田、橋本、藤曲

3年:澤藤、清水、野口、原田、真砂、矢野

2年:小島、人見、吉岡

1年:西澤

 

区間配置予想】

野口–藤曲–西澤–橋本–矢野

清水–原田–小畠–鈴木–澤藤

 区間配置の傾向は、「復路の順大」と言われるだけあってここ数年4年生を中心にした上級生の起用が目立っているのが最大の特徴か。特に9区は聞谷、中村、吉岡と4年生が起用されている。そのため最初に予想できるのは「9区、鈴木」。その周りの区間についても、8区に今年いきなり台頭した小畠、10区は昨年裏区間の1区を走った澤藤が適任か。一方で、7区についてはチャレンジングな起用も結構ある区間なので、10000mで一気に好記録を叩き出した原田と予想。そして6区に清水。ここは続投が濃厚。

 迷ったのは往路、特に今季絶好調の橋本の区間と山。1区はずっと起用されている野口でスタートを切ると予想。2区は迷ったが、今季前半絶好調だった藤曲。ここからが博打になるが、どんな状況でも走れるエースの橋本を4区に置き、3区に全日本大学駅伝でアピールに成功した西澤、5区に大抜擢の矢野。順大の5区はこれまで実績より適性が重視されている(山田(現警視庁)など)ことから、5区山登りを志願する矢野が怪しいと見る。

 

早稲田大学

4年:尼子、遠藤、太田智、新迫、三上

3年:宍倉、住吉、渕田、吉田

2年:太田直、千明、中谷、半澤、山口

1年:井川、鈴木

 

区間配置予想】

井川–太田智–中谷–千明–吉田

渕田–太田直–鈴木–宍倉–新迫

 希望区間、適性区間、および復路のオーダー傾向(8区ルーキー、9区3年生、10区4年生の起用がそれぞれ多い)ということを考えると、故障、アクシデントなどなければこの形に落ち着くのではないか、そんなオーダー。

 往路は高校時代から1区を主戦場にしてきた大型ルーキー井川とし、そこから先は昨年度実現がかなわなかった並びとする。2区は復活のエース太田、3区4区は昨年度同区間出走を希望しており実力も十分な中谷と千明、5区はこれまたアクシデントで出走できなかった吉田。この並びがシンプルかつ一番強いとみる。

 復路は6区経験者の渕田から始まり、ルーキー区間8区(太田、安井など出走)に鈴木、9区は光延、新迫ら3年生が担った区間のため復活してきた宍倉、10区は高校駅伝の時のように新迫が笑顔のテープを切ってくれることを願いたい。そして7区は残った実力者、太田直がいいか。

 

東京国際大学

4年:相沢、伊藤、内山、佐藤、菅原、真船、山瀬

3年:栗原、佐伯、中島

2年:芳賀

1年:ヴィンセント、大上、丹所、ムセンビ、山谷

 

区間配置予想】

真船–伊藤–ヴィンセント–相沢–山瀬

菅原–芳賀–丹所–内山–中島

 この大学については、留学生がいながら「2区伊藤」を明言していることがあり、これは確定と見ていいだろう。そして留学生の起用については1区〜3区に起用実績があるので迷いどころ…だが、今回は94回箱根駅伝と同じような配置で3区からの逃げ切りを図ると予想。1区真船で上位につけ、2区伊藤が抜け出し、3区ヴィンセントで逃げきるという流れがいいか。4区は昨年のリベンジという意味で相沢、5区は「昨年度の出走メンバーで登れる選手がいる」という監督談を参考に、昨年登り区間出走の山瀬か。

 復路6区は噂のある菅原が有力と予想。7区、8区は下級生の起用が目立つ(佐伯、芳賀など)ため、7区の芳賀は据え置きかつ8区に有力ルーキーの丹所と予想。9区は例年4年生に任せるイメージが強いのでチームの縁の下の力持ち、内山。そして10区、ここも新戦力が出てくる区間だが、どちらかというと叩き上げの選手が走るイメージが強いので、3年目にして頭角を現した中島か。

 

國學院大学のオーダーと比較して

 https://masdan1031.hatenablog.com/entry/2019/12/15/170529

 往路で國學院に先行できる可能性を持つ大学は東京国際だろう。2区に伊藤を起用しつつ、往路のどこかに留学生を配置できるのは大きい。5区までに國學院と2分で繋げれば芽はあるか。(東国5区71分台、國學院浦野は69分後半と計算)復路についても國學院の想定メンバーと同等くらいの実力を有していると感じるので、やはり山次第といったところか。早稲田も往路で善戦できると考えるが、東京国際と違い平地で2分差は厳しいか。とはいえ、早稲田は復路に戦力が揃う点、國學院の不確定要素である山下りに経験者を残す点が大きい。

 復路の選手層でいえば順大が優位か。こちらも國學院の不確定要素、山下りに経験者清水を置く点が大きく、復路の選手の実績・持ちタイムともに國學院を上回る要素がある。また、往路についても、全日本大学駅伝國學院と渡り合える実力を示した。こちらも山登り次第か。

 法政大学は現状厳しいか。とはいえ、これまでの3年間で単独走区間にしたたかさを持つこと、そして青木・坪井の山コンビの存在はやはり侮れない

箱根駅伝区間予想②優勝争い大学群

 第2回は「優勝を狙う大学群」である青山学院、東洋、駒澤、帝京の4チームについて、予想と展望を。

 

青山学院大学

4年:鈴木、谷野、中村、吉田祐

3年:市川、岩見、神林、神号、吉田圭

2年:飯田、早田、湯原

1年:岸本、近藤、中倉、宮坂

 

区間配置予想】

湯原–吉田圭–中村–岸本–市川

谷野–吉田祐–飯田–神林–鈴木

 原監督のタクトの傾向は選手の調子によってまちまちではあるが、

・1区は前との差を最小限に止めることを重視(1)

・3区にジョーカー(渡邊、秋山、故障明け森田など)(2)

・山区間に関しては大抜擢がある(3)

・復路のジョーカーは固定する(小野田、林、下田など)(4)

くらいか。その中で考えてみる。

 まず、(1)の点はここまで1区大外しのない湯原が良いか。(2)の点でいうと、10000m記録挑戦会で校内トップ、かつ全日本6区はしたたかな走りで「追い」の強さを見せた中村と予想。(3)の点は壮行会や雑誌情報で噂のある市川、谷野が大抜擢されるか。(4)について、該当するのは昨年度8区区間2位のデビューを果たした飯田と、復活途上のキャプテン鈴木。(吉田圭は往路起用があると予想)これで半分が埋まる格好になる。8区、10区は東海大学に対しアドバンテージを獲得できそうで、3区もターゲットとの差を最小限には留められるはず。

 それを踏まえて他の区間を考える。原監督はエース区間にエース以外を置くことは非常時以外ないイメージがあるので、2区はエースの吉田、4区はスーパールーキーの岸本。この2枚看板で勝負にくると予想。そして7区と9区はこれまた通年走れている吉田祐、神林の箱根デビューと予想。下りに強いと言われている神林を下り基調の9区に据えた。

 

東洋大学

4年:相澤、今西、定方、渡邊

3年:大澤、田中、西山、吉川

2年:蝦夷森、宮下

1年:及川、久保田、清野、古川、前田、山田

 

区間配置予想】

西山–相澤–吉川–定方–田中

今西–大澤–宮下–蝦夷森–渡邊

 近年の東洋大学の箱根の区間配置は単純明快で、

・状態がよく、実力のある選手を前の方の区間から使っていく

 (適性は考慮する)

という形となる。また、本大学は箱根への調整能力が高いことで有名であり(昨年度絶不調の西山が1区区間賞、怪我離脱のあった吉川が3区4位、相澤が4区区間新)、そのため、すべての選手が好調を取り戻したと仮定してオーダーを予想する。

 1区〜3区、5区6区はいうまでもなく好走経験のある選手を並べた。目下2年連続1区区間賞の西山、説明不要のエース相澤、昨年度青学のエース相手に引かない走りを見せた吉川、こちらも目下2年連続山の田中、今西コンビ。その間の4区はエースと呼んで差し支えない走りを前哨戦で見せている定方を投入するか。

 復路平地区間も、出雲で追いの強さを見せた大澤、長い距離に強みを持つ宮下と蝦夷森、そして復活の渡邊を今期の状態順に並べた結果、上記のような予想になった。昨年度は1枚2枚足りない印象を受けたが、今年は絶好調ルーキー、清野が当落線上なので去年より状態は良さそうだ。

 

駒澤大学

4年:大坪、大成、大聖、山下

3年:伊東、小島、加藤、神戸、小林

2年:石川、佃

1年:小野、田澤、酒井、皆木、山野

 

区間配置予想】

大聖–山下–小林–田澤–伊東

大成–小島–石川–加藤–神戸

 駒澤大学の名将・大八木監督の傾向としては

・1区重視。もったいなかろうとエース格を1区へ。

・本当に実力がなければルーキーの即時起用は少ない。

・山は経験者の起用が多い。

 くらいか。以上のことから、1区5区6区は固まる。1区は全日本で1区を走り復活をアピールした大聖。5区6区は据え置きという形か。

 とすると、もはやルーキーとは思えないルーキー、田澤はどこになるのかが焦点となる。村山謙太(現旭化成)はルーキーイヤーにいきなり2区を担当したが、それはチーム状況による部分も大きいだろう。というわけで、2区は3年連続の山下、そして田澤はこれまたエース区間と言われる4区と予想した。間の3区は前哨戦で藤ファンを歓喜させた小林。前年の中村大聖のような粘りの走りができると予想する。

 復路について、小島は以前も走った7区、単独走に強いと太鼓判の加藤は9区、他の候補は神戸と石川ということになるか。駒澤の10区は堀合や伊勢なども担当した実力者区間のため、神戸を10区に予想した。

 

帝京大学

4年:岩佐、小森、島貫、田村、平田、吉野

3年:小野寺、谷村、鳥飼、日野原、星、増田

2年:遠藤、中村、橋本

1年:新井

 

区間配置予想】

星–平田–遠藤–岩佐–小野寺

島貫–増田–橋本–小森–中村

 中野監督の采配傾向としては、

・2区は四年生エース(高橋、内田、畔上など)

・4区は実績のあるランナー(竹下、横井など)

・10区はホープ枠(島貫、星など)

というものがあるため、2区は今年覚醒を見せ、もともとアップダウンにも強かった平田、4区に経験豊富な岩佐、10区にセブンヒルズで遠藤を破り波に乗る中村というのはすんなり予想できる。また、5区6区もそれぞれ経験者が控えているので、任せる形になるか。特に5区小野寺は、一皮向けた状態で悔しい結果に終わった昨年度のリベンジを果たせるかに焦点が集まるだろう。1、3区のスピード区間は星、遠藤といった10000mの持ちタイム上位組が有力か。

 復路については昨年度までの傾向を見ても「調子のいい選手」が選ばれている印象のため、誰が出ても不思議ではない。強いて挙げれば、9区は3年連続になる小森、7区8区は上り調子の橋本、増田が良いか。

 

東海大学予想オーダーと比較して

 前回の記事

 https://masdan1031.hatenablog.com/entry/2019/12/15/170529

 の「東海大学」のオーダーと比較した時の印象とすると、往路5区間で確実に東海より優位に立てるのは東洋大か。予想オーダーで比較すると2区相澤で1分、4区定方で30秒は期待できる。とはいえその貯金は5区で無くなってしまうことも想定されるので、なおのこと西山、吉川の状態がカギを握るだろう。

 逆に復路で優位を得られそうなのは青山学院か。往路を走ってもいい実力を有するランナーが並んでいるため、どこかの区間では大幅な貯金を望めるだろう。

 駒澤、帝京はどうしてもミス待ちの形になってしまうのは否めないか。とはいえ、この2校については山を含めた「穴のなさ」が強みなので、まだまだ優勝の可能性は残っていると言えるだろう。とはいえ國學院や、次に解説する順天堂、東京国際に足元をすくわれる可能性もあると見ている。

箱根駅伝区間予想①3つのモデルチームの提示

 さて、ここで箱根駅伝のオーダー予想の記事も書いていこうと思う。

 

 今回の箱根駅伝のオーダー予想をするにあたり、「箱根駅伝2020完全ガイド」や各種メディアを参考にして、

・総合優勝を目指す大学…①

・シード権内上位を目指す大学…②

・シード権獲得を目指す大学…③

の3つの大学群を設定し、「ターゲットとしやすい」3つの大学をモデルケースとして先に予想しておくこととする。

 そこで①群大学のターゲットモデルとして「東海大学」②群大学のターゲットモデルとして「國學院大學」③群大学のターゲットモデルとして「明治大学」の区間配置予想を行なっていく。

 

①群モデル:東海大学

【エントリーメンバー】

4年:鬼塚、郡司、小松、阪口、館沢、西川、羽田、松尾

3年:塩澤、鈴木、名取、西田、米田

2年:市村

1年:竹村、松崎

 關や中島といったネームバリューと実績があるランナーをメンバー外とし、直近のレースで調子の上がっている選手がしっかりエントリーされた。この傾向は全日本大学駅伝の時から続いており、本番も(特殊区間をのぞいて)調子のいいランナーを中心とした布陣を敷いてくるだろう。

 

区間配置予想】

西川–名取–塩澤–阪口–西田

小松–鬼塚–松尾–郡司–市村

 

 この区間配置を予想するにあたり、

①2区(名取)5区(西田)6区(小松)は据え置き

②スピードランナーについては力量・状態順に3区→1区→7区

③起伏に強いと言われている選手は力量・状態順に4区→8区

④9区、10区は単独で押せる選手

のようにした。②③については昨年総合優勝した際の区間配置を可能な限り一般化して考えた結果の仮説であることに留意されたし。すると、主将・館沢や期待のルーキー松崎がメンバーからこぼれてしまったが、それでも十二分に総合優勝できそうな布陣となった。

 ①の点についてはいうまでもないだろう。ハーフを中心に別メニュー調整を行い全日本8区で衝撃のデビューを果たした名取は満を辞して2区、登りはもはや説明不要の西田、下りは昨年度から中島のリザーブに据えられていた小松として予想する。

 そして東海に多いスピードランナーの配置。近年の傾向からしても通年走れている国行、鬼塚、西川といったランナーが担当し重要視されている3区は今年飛躍の塩澤、次に重要視されているように見える1区にはこちらも年間走り続け抜群の安定感を誇る西川、そしてスピードランナーを配置し「勝負手」と位置付ける7区に鬼塚。完調していれば昨年の阪口以上の勝負手となるが果たして。

 起伏に強いランナーが素直に配置される4区は全日本をパスして調整していると見られる阪口、8区は全日本7区で粘走した松尾と予想。どちらの区間でも畳み掛けは可能だ。そして9区10区。ここに一人で押せることを前哨戦で証明した市村、郡司と予想。

 

②群モデル:國學院大學

【エントリーメンバー】

4年:青木、浦野、土方、茂原

3年:臼井、河東、高嶌、田川、藤村

2年:木付、島崎、殿地、藤木

1年:川崎、中西大、中西唯

 盤石なオーダーを組んできた大學の一つ。それ以上に特筆すべきことはないだろう。往路優勝を狙う布陣は整った。

 

区間配置予想】

藤木–土方–青木–中西大–浦野

島崎–木付–河東–茂原–藤村

 

 「往路優勝」を目標に掲げていること、そして「真っ向勝負の区間配置」を前田監督が公言していることもあって往路の布陣は確定的。他の往路優勝を狙う大学は「この布陣を崩せるか」がターゲットになるだろう。そのためこの大学をモデルチームの2つ目とした。

 1区は実績があり、甲佐10マイルで学生1位となり復活をアピールした藤木、2区は前年度67分台で走破したキャプテン土方、3区は全日本5区で区間賞を獲得し勢いに乗る青木、4区はスーパールーキー中西、5区は2年連続の山登り区間賞を狙う浦野。この布陣は揺るがないだろう。

 往路はいい位置につけるはずなので、その流れを切らさないようにしたい復路。まず決まるのが9区。ここは例年全日本大学駅伝の8区(長距離区間)走者が担当する区間。今年は土方が8区となった影響か7区に回った茂原が濃厚。7・8・10区は上尾ハーフの上位者2人(河東、藤村)に、甲佐10マイル学生2位でスポーツ報知にも取り上げられた木付が素直に入るだろう。8区に関してはルーキー起用も目立つため、これまた上尾ハーフで結果を残した川崎が入る可能性もありそうだ。

 問題は山下り。昨年度もチームの主力が下ったが、今年は全日本大学駅伝後試合に出ていない島崎がじっくり調整している、と考えるのが一番自然だろうか。

 

③群モデル:明治大学

【エントリーメンバー】

4年:阿部、河村、三輪

3年:小袖、坂井、酒井、長倉、前田、村上

2年:金橋、鈴木、手嶋

1年:小澤、加藤、櫛田、杉本

 阿部は間に合ったが、復路の要となるであろう実力者、中島と佐々木、斉藤が抜けてしまった。その分、2年生1年生のメンバーが多く、フレッシュな布陣が組めるか。

 

区間配置予想】

阿部–鈴木–小袖–手嶋–酒井

前田–金橋–小澤–河村–長倉

 

 なぜこのチームをモデルとしたか、それはシードボーダー付近で戦う大学の中では指折りの実力を有していることに加え、各メディアが報じている「1区・阿部」という序盤の展開を大きく動かすオプションを持っているからに他ならない。

(リンク)

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/hochi.news/amp/articles/20191214-OHT1T50118.html%3Fusqp%3Dmq331AQOKAGYAYfXkf6hupPl6wE%253D

 「1区・阿部」については意見様々あるが、ここでは1区に阿部と予想。完調していればハイペースに持ちこんで一気に前に出てレースを展開し、シードラインを後方に追いやることができるだろう。そしてその後もチーム上位の持ちタイムと実績を持つ鈴木、小袖、手嶋をつぎ込んでシードラインを大きく引き離して粘り切る、91〜92回大会の中央学院のような戦い方が想定される。2〜4区の並びは、2区には山本監督が「2区もいける」と太鼓判をおす鈴木、3区はスピードに強みを持つ小袖、4区は箱根予選会で「追い」の強さを見せた手嶋、と比較的適性どおりに組めそうだ。

 そしてシードボーダー校としては数少ない「登り・下りが両方残る」ことも、ターゲットとして設定した理由の一つ。5区・酒井は最近の様子を見るに「耐える」格好になるが、経験で逃げ切れるか。一方で前田は「稼ぐ」役割が十分に担える。

 復路は赤丸急上昇中の選手で耐える格好になる。7区金橋、8区小澤は箱根予選会から台頭した下級生を完全ガイドの「希望区間」どおりに配置する格好となった。そして上級生を配置することの多い9区10区はコツコツと距離に対応した河村と長倉。スピードがあり9区の最初の下りにうまく対応できそうな河村を9区に据えることと考えた。

 

ーー

 次回以降の考察記事については、「これらのモデル・チーム」との対比でどうか、ということも踏まえて分析を行う。

地域クラブに入るまでと2年目の気づき

 ※今回は、「オリエンテーリング アドベントカレンダー」のプラットフォームとして、ある種陸上オタクの秘密基地となってしまった本ブログを開放します。ご了承ください。

 

 Advent Calendar(裏)12月14日の記事を担当していただきます、増田と申します。よろしくお願いします。

 自己紹介と今のオリエンとの関わり方については、昨年度のアドベント(表)の記事をご参照ください。

orien-advent.hatenablog.com

 

 今回は現役時代〜今に至るまでの「地域クラブ」との関わり方について語ってみようかと思います。入会動機を語って関わり方に少し触れた後、そこで新しく見つけた「オリエンテーリングへの目標」。

 

1 入会までの経緯

 

 入会の入り口となったのは、埼玉代表としてMJクラスに出走した大学2年時の全日本リレーの時でした。

——

 全日本リレー埼玉県代表チームは学生をかなり厚遇してくれるチーム(大会参加費全額負担、交通費宿泊費一部補助)で、特に交通については埼玉県チームの社会人の方の車に相乗りさせてもらえることがあります。そこで、その年の全日本リレーは相乗りで滋賀まで行くことに。

 

 そこで入間市OLCの顔役の一人、田中博さんに暖かく迎え入れられてしまったことが、全ての始まりでした。

 

 滋賀までの車の中で、田中さんからは色々な話をされましたが、

「本当にどこだかわからなくなったら、切り株でも見つけて座ってしまえ」

「同じ地図を持てば、老いも若いも関係ない、それがオリエンのいいところ」

 といった含蓄のある話から、

「昔のオリエンは祠の中にポストがあった」

「スキーは顔を隠せるからカッコつけられていい」

 といった笑える話まで、それはもうとにかく色々な話をされたことを覚えています。

 そして滋賀につき、宿での選手ミーティングの際、自分がガチガチの状態で抱負として語った

「MJの3人の中では自分が一番走れる、一つでも前に食らいついていく」

 というコメントに対して、これまた入間市OLCの顔役、モグさんこと新隆徳さんから

「1走は自分で決める必要はない、勝負は後ろに預ければいいんだよ、そのために全体として後半重視のオーダーにしてある、粂ちゃんもいるしね」

 といったアドバイスをいただいたことも印象に残っています。

 

 そして本番、先頭集団に必死で食らいついて、気付いたら東京チームの橘さん(現ES関東)と二人旅に。この集団の相対順位はわからないので、ここで前日のアドバイスを思い出して

「あー先頭いなくなっちゃったな、まあ東京は格上だし秒差なら仕事だろ」

 と、ある種リラックスして走れていました。

 最後少し引き離されて30秒差でチェンジオーバー、放送で「2位」と言われて一瞬「は?」となりました、が、ほんまもんの2位だとわかった瞬間はめちゃくちゃ嬉しかったです。これがいまだにネタにされる「こんぜの奇跡」の全容です。笑

 

 

 かくして、入間市OLCの方(一部ではありますが)との遠征が見事に「最高の遠征」として美化され、「現役終わったら入間に入ろうかな」と、薄ぼんやり考えるようになりました。

 

 その後も何度か練習会にお邪魔して、徐々に入間の雰囲気に骨抜きにされていき、入会に至る、という感じです。

 

(赤城での練習会にお邪魔した時は、メンバーの方から果物やちょっとした手料理の差し入れもあって、いい意味でカルチャーショックを受けました。)

——

 この経験からは「地域クラブのリクルート」に関して一般化できる要素はありませんかね。

 強いてあげるなら、全日本リレーや公開練習会などでとにかく接点を増やしてうまいこと参加者にインパクトを残せば、こんな感じで転がり込んでくる人もいるかも、ということでしょうか(それはそう)

 

2 今の活動状況

 

 入間市OLCのオリエンテーリングにかかる主な活動として「水彩会(先述の田中さんを中心に私的に行なっているトレーニング)」「合同遠征」そして「茶の里大会運営」があるのですが、現在自分の状況はというと

・水彩会

→もちろん行けない

・遠征

→ほぼ行けない、行けても途中参加とか途中離脱とか

・茶の里運営

→試走および前・当日の運営には参画できるが主要役員としては動けない

 といった感じなので入会2年目も佳境に入っているのにほとんど活動に参加できていません。悲しい…そして他にも「スイカ登山」(スイカを担いで山を登る恒例イベント)「入間市対抗駅伝」などのイベントごともあるのですが、もちろんほとんど行けずじまい。

 一応、今年の伊豆大島大会→三宅島観光という伊豆諸島ツアーの時は島嶼地区住民としてツアーリーダー(遠征の幹事)をやったりしてました。

 

3 頑張る理由ができたこと。 

 

 現役の頃はエリートになったことがなく、いい状態でようやくセレ通過ボーダー層、くらいの実力しかなく、「引退後は遅くたっていいから楽しくオリエンやれればいいやあ」みたいな精神状態だったわけですが、今年ちょっとした目標ができまして。

 

——

 まずはCC7のこと。

 

 今年のCC7で配置されたチームのメンバーは、シニア・ベテランクラスを主戦場とするメンバーが大半を占めていたこともあり、消去法的にエース区間を任されることになり、「Over200」カテゴリでの優勝のために頑張ることになりました。そのOver200が入間の2チームしかいなかったというオチはあるのですがそれは置いといて

 消去法だろうがなんだろうが「役が人を育てる」という言葉の通りで、エースとして優勝に、せめて1区間でも長くタスキをつなぐことに貢献しよう、という目標ができて、ちょっとだけ有酸素系のトレーニングや地図読みをするようになって、「勝負レース」の空気感を少しだけ思い出して、きつかったけど充実した気持ちで恵那を去ることができました。その帰りの配車で渋滞の中央道突っ込んで深夜帰宅になったのも含めていい思い出です。

 と、ここまで書いて「これは地域クラブのメリットというよりむしろCC7のシステム改革のおかげ的部分が大きいな?」と思ったのですが、それでも、またCC7に「消去法エース」として出られるように、配置されたチームの目標に近づけるように合わせよう、頑張ってみようと思えたのは他の出走メンバーのおかげだと思っています。

(このような目標を持てるようにCC7の制度設計をしてくださって、運営の皆様ありがとうございます。) 

 

 そしてもう一つは伊豆大島大会でのこと。

 

 今年は参加できることになった伊豆大島大会、クラス選択ではさんざ迷って最上位クラスを選択し、とはいえ個人戦だからCC7の時ほどのモチベーションはなかったので予習やトレーニングなどをせずに臨んだ結果、潅木林に全く歯が立たずDISQ(DNF)となってしまいました。

 

 そしてその日の夜、もちろんオリエンティアの遠征なので話題は裏砂漠のテレインのこと。

 

 全く歯が立たず諦めて帰ってきた自分は、その話の輪に加わることがついにできませんでした。その時、このままでは悔しいというか虚しいので、オリエンの地域クラブに属している以上はしっかり「レースをできる」ようにしよう、伊豆大島にリベンジしよう、ということも誓ったのでした。

 

——

 そんなわけで、地域クラブに入って過ごしたことで、「目標の到達点は少し変わったけど、学生クラブにいた時と変わらぬ目標を思い出した」、という話でした。

 もちろん社会人クラブの遠征となって、いい宿に泊まり美味しいものをたくさん食べたりという別の楽しみが生まれた部分もあるのですが、オリエンテーリングをしている以上「うまく」「はやく」を求めるからこそ、楽しいと思える部分があるのだなあ、と。

 

 あ、そうそう、入間市OLCは随時会員募集中です。

 ブログ:

irumaolc.blogspot.com

 

以上で、拙稿を終わりたいと思います。

 

 

「留学生」出身選手をまとめてみた。

 今回の記事は「留学生」のお話。とはいえ、これはネットで時々語られる「留学生に比肩する実力を持っている日本人」(例:塩尻、相澤など)についての記事ではない。

 日本の高校・大学で留学生としてやってきて、そのまま実業団に進んだ選手をまとめてみた、というだけの記事。(抜け漏れがあればご指摘お願いします)これから外国人選手が多く出るトラックレースニューイヤー駅伝で注目点の一つとして考えていただければ幸いである。

 

1 高校出身

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 陸上長距離で「ジャパニーズ・ドリーム」の体現者といえばビダン・カロキだろう。10000m26分台、マラソンは2時間5分台、ニューイヤー駅伝でも区間賞の常連、日本語も流暢とまさに外国人選手にとってロールモデルとなるだろう。

 カロキと並んで日本歴が長いのがクイラ。カロキほど突き抜けてはいないがすべての距離でハイレベルの記録を持っている。JR東日本は2つ目の実業団となるが、まだまだ息の長い活躍を期待したい。

 カロキの高校の後輩であり、5000mの記録でいえばカロキに匹敵するものを持っているカマイシは、ここしばらく表舞台から遠ざかっている。来年度加入する新迫(早稲田)、中島(明治)山口(日体)ら「世羅最強世代」のメンバーとの加入とともに復活し、力をつけて戻ってきてほしいところだ。

 10000mで27分台かつ5000m13分20秒台と、トラックですでに実力を発揮しているのがズク・ムァゥラ・モゲニの3人。ズクは現在25歳世代(一色世代)でありもう一段階進化できるかが問われるか。モゲニ・ムァゥラはまだ大卒ルーキーの年齢よりも若く、今後がとても楽しみな選手たちだ。他の選手については高卒ということもありまだまだ発展途上と言える。

 

2 大学出身

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 高卒ルーキーと違い、入社時からそれぞれの外国人ランナーに特色が出てくる印象。もともとスピードに定評があったオムワンバ・ワンブィは27分台・13分20秒台の記録を持っていて、トラックでの記録の伸びに注目したいところ。

 一方でロードから台頭する予感漂うのがマラソンですでにサブ10を達成しているカリウキだろう。ニャイロ・デレセについても大学時代からロードから伸びていったタイプだったので、まずはフルマラソン挑戦を待ちたいところ。